お風呂リフォームを実施する際には現存している浴室の設備と新しく交換もしくは導入する設備の差が重要で、施工規模によって工事の費用が大きく変動する性質を持ちます。一般的には在来工法と呼ばれる浴室を住宅の一室として建築する手法が使われるほか、近年では防水加工に優れたユニットバスの導入も広く進みつつあります。在来工法は住宅の部屋と同様に建築が行われ、タイルや木材を用いて仕上げる技術であるため、内装の自由度が高く空間を広く扱える点がメリットとなります。一方でユニットバスは部屋の内側に規格化されたカプセル状の浴室を埋め込む仕組みとなっており、断熱と防水に特化している利点を得られるだけでなく、工期の短縮を見込める優れた技術です。
多くの場合は在来工法よりもユニットバスの方が工事費用を安く抑えられますが、現存の浴室が在来工法の状況下においてユニットバスへ乗り換えを検討する際には事情が異なってくるでしょう。まず、ユニットバスでは在来工法の設備をそのまま使うことはできないので、お風呂リフォームの前段階として解体工事を行わなければならず、腐食している箇所などが見つかると状況次第では追加の補修を実施する必要性も生じます。浴槽だけの交換はおよそ50万円程度までが相場といわれていますが、設備を丸ごと交換するお風呂リフォームにおいては費用が100万円を超える事例も想定されるため、計画をしっかり立てつつ同時に十分な予算が求められてきます。